2018年度理事長所信

一般社団法人池田青年会議所
第56代理事長 明石 隆平

はじめに

一般社団法人池田青年会議所は、1963年より熱き想いと高き志を脈々と受け継ぎ、一時も止まることなく運動を続けてまいりました。この半世紀を超える時間の中で、社会は目まぐるしく進化発展を遂げ、便利で豊かな社会になりましたが、設立当時の青年が描いた未来とはどんな未来だったのでしょうか。
時代と共に世界は変わり、求められる人材や地域のかたちも変化します。私たち日本人には古くから日本固有の美徳を基盤とした人と人、人と地域の繋がりがあり、特有の文化を発展させてきました。しかし、様々な社会環境の変化の中で本当に大切なものが失われつつあると感じます。
創立55周年という節目の年にあたり今一度、歴史を紐解き、今を見つめ直すことで見えてくる未来があると考えます。そして、我々青年会議所が掲げる「明るい豊かな社会」の実現は理想を追求した不変なものであり、変わり行く時代の中を進化し続けながら更なる理想を求め続けなければなりません。熱き想いと高き志を心に刻み、我々の誇りである歴史と伝統、そして信念をもち、可能性を強く信じる「確信conviction」、我々青年会議所が運動の源であり、全ての中心となる「核心core」、そして時代を先行きながらも、変わらないために変わる「革新innovation」を意識し、「KAKUSHIN~過去を検証し、今を考え、未来を創造する~」をスローガンに掲げ、過去に捉われるのではなく、結果を検証することで財産とし、池田青年会議所の56歩目を力強く踏み出してまいります。

志高き組織

青年会議所は慈善事業団体ではありません。また仲の良い友達のサークルでもありません。我々は、日本の未来を、まちの未来を創るのは青年であるという高い志をもった青年の集まりであり、青年会議所は活動の中に意義の無いことは何一つない学び舎です。そして、日々の活動を通じて、様々なことを経験し、英知を高めると共に仲間との絆を深め、実行力をもったリーダーを輩出することが我々の責務であると考えます。
自分たちがやりやすい様に変えるのではなく、いかに組織力とメンバーの資質がより向上するかを考え、時代に即した組織運営へと革新すると共に、青年会議所を理解し、メンバー一人ひとりの「個」が池田青年会議所であることの自覚をもつことで、メンバーの成長はより飛躍すると考えます。そして、様々な意見を真摯に受け止め、失敗を失敗と捉える事が次に繋げる第一歩だと考え、検証を怠ることなく、さらなるブラッシュアップをしてまいります。さらに、財政、規則、コンプライアンスを重視することで、法人格としての健全性と透明性を高めると共に、費用対効果を最大限に活かし価値と生産性を高めてまいります。
楽しさと愛情が溢れながらも、規律を重んじメリハリを使い分けられる組織となり、メンバー一人ひとりが輝ける組織を目指してまいります。

信頼され続ける組織

池田青年会議所は半世紀を越える長きに渡り様々な事業を展開し、多くの方々から信用信頼される組織であると確信しております。しかし、多様化する情報社会の中で、より多くの皆様に我々の運動をご理解いただき、さらに共感をしていただくには、今まで以上に見え方を重視した、より戦略的な情報発信が必要だと考えます。

WEBやSNSが手から離れることのない現代社会において、あらゆる情報が毎日の様に発信され、膨大な情報の中に埋もれてしまいます。発信媒体のそれぞれの特性を理解することでより有効性を高め、求められる情報とは何かを理解し、価値のある情報発信を実践してまいります。また、情報の発信だけが広報ではなく、様々な場面で池田青年会議所を見せることで、多くの発信ができると考えます。年間を通し様々な関わりの中で、池田青年会議所が最大限有効かつ効率的に協力することができているのか、また、皆様にどの様に映っているのかを理解し、より強く池田青年会議所を発信してまいります。
信用を失うことなく、そして信頼され続けるために、池田の核心的存在となり、さらなる組織としてのブランド力を向上させてまいります。

組織の強化

組織とは人の集まりであり、人数の減少は組織力が発揮できなくなる大きな要因となります。そして、卒業制度をもつ我々青年会議所は日々、会員の拡大を行っていかなければ減少の一途を辿ります。そんな我々にとって、会員を拡大することこそが最大の運動の一つであり、組織力を高める要だと考えます。
メンバー一人ひとりが誇りをもち、熱く大きな夢を語ることが大切であり、我々が何事にも本気で向き合える信念を持った人財に成長することで、組織としての魅力を高めていかなければなりません。そして、未来の池田青年会議所が強固な組織になるためにも、心に響き感動できる運動を展開してまいります。さらに、メンバー全員で会員拡大の共通認識と情報共有の徹底を図ると共に、様々な手法を学び模索することで有効性を高め、そして実行に移すことで、一人でも多く仲間の輪を広げてまいります。また、何のために活動を行うのかを理解しなければ、自身の成長には繋がりません。あらゆる経験から様々なことを学べる機会を創出し、メンバー一人ひとりのスキルを高め、格好良い組織を目指してまいります。
人が地域を創り、地域が人を育てる
私たちが住み暮らす地域は、行政だけで出来ている訳ではなく、また市民だけで成り立つものではありません。そこに住まい行きかう人々それぞれが当事者意識をもって地域を創り、また地域が人々を助け、育てていかなければなりません。しかし、時代と共に社会環境の変化から、他者との関わりが希薄になり、規範意識の低下や利己主義・刹那主義の台頭が発生しています。さらには人と人の繋がりからなるコミュニティ形成が難しく、地域の力が発揮できなくなり、受け継がれなければならない大切な「心の勉強」が衰退していると考えます。そして、人は人と接する中で様々なことを学び成長を続け、さらなる次世代へと伝えて行かなければなりません。
行政・市民・家庭・学校・諸団体がそれぞれの役割を自覚し、それらが有機的に繋がりをもつことで、地域力を再興してまいります。そして、次世代を担う子供たちに、人と人、人と地域の繋がりの大切さを感じていただくと共に、伝える責務がある大人たちの意識を醸成し、人と人、人と地域が互いを思い合える魅力あふれる池田を創造してまいります。

未来で輝くために

日本国内の災害時において日本人の国民性は、世界の国々から絶賛されています。しかし一方では、日本人は他国の人たちに比べて極めて自己主張が下手だと指摘され、控えめで大人しい国民性とも言われています。これは日本人が大切にする他者を尊重する慎ましい気質によるものだけでなく、異文化との関わりや交流の機会が少ない国内において、日本、そして日本人の良さや強みを認識できず、愛国心がもてていないことが大きな要因の一つだと考えます。そして、WEBで世界を身近に感じられ、政治や経済などの国際的交流が活発化するグローバル社会において、国や企業だけでなく、人の国際化を図っていかなければなりません。
様々な体験から広い視野と高い見識を身につけると共に、異文化に触れるなかで日本人としての誇りを醸成してまいります。そして、異なる歴史や文化に敬意を払い、他国を理解し尊重しながらも独自性と協調性を兼ね備えた、地球を舞台に挑戦できる世界的感覚をもった人財を育み、世界でも輝ける池田へと繋げてまいります。

創立55周年にあたり

本年度、節目の年である創立55周年を迎えるにあたり、「対内」「対外」という二つの視点と、「過去」「現在」「未来」という三つの観点から、昨年より全メンバーで議論を重ねてまいりました。そして、「つながり」をテーマに「全てのつながりからなる心の育成」「つながりが生みだす力の創造」を実践し、笑顔あふれるまち池田を創造すると共に、池田青年会議所のなすべき行動と進むべき方向、そしてあるべき姿を見出し、これまでの感謝を心に刻み、さらなる60周年に向けてのビジョンを描く一年にしてまいります。

結びに

人はこの世に生を受け、あらゆる選択を繰り返しながら今があります。悩むことも、また後悔をすることもあります。しかし、全ては自身の決断したことであり、決してリプレイはありません。そして我々は、その人生の決断の一つに青年会議所を選択しました。この決断が自身にとって有意義なものになるのか、また後悔になるのかは、それぞれが何を想い、何をするのかによって変えることができます。出来ることをするのではなく、失敗を恐れず、さらなる可能性を信じ、大きな理想に向かって強く前に進むことで、必ず新たな未来が見えてきます。全てのメンバーがそれぞれの役割をもち、妥協することなく真剣に向かい合い、拘りをもった運動を実践することで、それぞれが学び成長します。そして、これこそが池田の輝く未来へと繋がると確信しております。

一般社団法人池田青年会議所
第56代理事長 明石 隆平