(社)池田青年会議所
第42代理事長 畑 正広
■はじめに
 夢や希望を抱え、21世紀という新たな節目のスタートを心待ちにしていたのは数年前のことでした。
 しかしながら、世界的にはアメリカニューヨークでの「同時多発テロ」の発生、イラクへの「武力行使」による戦争、地球環境破壊によるさまざまな「異常気象被害」、ひとごとではなくいつ何時巻き込まれてしまうかわからない身近な問題となってしまった「凶悪な犯罪」、そして耳を疑いたくなるような「犯罪の低年齢化」と暗い出来事が目立っていると感じるのは私だけではないと思います。
 そのような混沌とした世界情勢の中、昨年創立40周年を迎えた(社)池田青年会議所は、青年会議所運動の永遠のテーマである「明るい・豊かな社会」の実現を目指し、皆様のご理解ある、ご協力のもとで、さまざまな記念事業を行って参りました。
 その事業を推進する中で、私たちJayceeにとって、青年として取り組まねばならない運動がまだまだ多く存在し、よりよい社会を創っていくためにも青年会議所が必要とされている事を実感し、本年度は組織と、事業共々のより一層の充実に努めて参りたいと考えます。

■思いやりある組織づくり
 JC運動の根幹である会員の拡大については、1993年の67,309人をピークとした(社)日本青年会議所の会員数も減少し、現在約46,000人となっており、これは私たち(社)池田青年会議所でも同様で、年々新入会員数より卒業会員数が上回ると共に、休会・退会者も増え、メンバーが激減し、今後の青年会議所活動に支障をきたさないとはいえない状況です。
 それぞれの事業所において経営に参画する青年達が、ボランタリー精神にもとづき全て無報酬、手弁当で展開しようとするこの運動は、そのときどきの経済情勢に左右されているということも原因のひとつと考えられるでしょう。
それに対応するためには、入会・組織体制など新たな選択肢も、ケースに応じて見直しをし、メンバーが活動しやすい環境づくりも考えなければなりません。
 そして、人数という「量の拡大」に執着するあまり、「質の拡大」をおろそかにする事無く、まずは、メンバー自身が「明るい・豊かな」経済人でなくては、充実した活動は図れません、そこで経営者としてのスキルアップ(指導力の向上)を目指した研修に力をいれ、個々がより一層の魅力あるJayceeであるよう、育成する事で、対内的にも魅力ある組織になり、会員の「質の拡大」に繋がるものと確信いたします。
 また、青年会議所活動の基盤である月一回の定例会を中心とする、さまざまな青年会議所運動や活動に対して、よく理解し、率先して参加できるような形をつくり、メンバー同士がより一層のコミュニケーション・情報交換の場とし、共有していき、対外に対しても、従来から開設しているホームページを継続してすすめ、多くの市民の方々に青年会議所活動を理解していただきます。

■思いやりあるひと・まちづくり
 昨年40周年記念事業でも「ひと・まち」に関して、とくに時代を担う子どもたち中心にさまざまな事業を行ってまいりました。
 本年も次世代を担う子どもたちを中心に「ひと」と「ひと」とのふれあいを大切にし、ふるさと「いけだ」をより一層「すき」になっていただけるような活動をしていくとともに、1998年「特定非営利活動促進法」の成立により、NPОがハブとなって市民・行政・企業・大学など協働型のまちづくりも加速されましたが、そういった他団体との協力を積極的に取り入れ、ともに活動し理解する事で、よりよいまちづくりをすすめて参りたいと思います。
 また、社会が子どもたちに対して本来どのような子どもたちであるべきかを考え、社会のルールやしつけなどの拠り所となる理念をはたらきかける運動も行う必要があるのではないかと考えます。

■思いやりは訓練から
 司馬遼太郎氏が「21世紀に生きる君達へ」という題で昭和63年度の小学校教科書用に書いた文章があります、会えぬままに終った21世紀の若者に対して「いたわり」「他人の痛みを感じること」「やさしさ」が社会の根本になっていると説く司馬氏。
しかし、それは「訓練」して身につけなければならないとも言っています。
その方法としては「例えば、友達がころぶ。ああ痛かったろうな、と感じる気持ちを、そのつど自分の中につくりあげていきさえすればよい」と書かれています。
 私は大変共感し、私自身、「訓練」の必要性を痛感いたしましたが、私たちJayceeにもまだまだ「訓練」が必要とされているのではないでしょうか。
 本年一年、私たち青年会議所が考える「訓練」を、青年らしくさわやかな思いやりを持って、「いけだ」のひと・まちと共に行動してまいります。